子どもの歯列矯正を始めるタイミングは?治療の流れや費用・治療期間を解説
- 2025/03/04
- 矯正
子どもの矯正治療は2段階あります
子どもの矯正治療は「1期治療」と「2期治療」の2段階に分かれています。各段階の治療の目的を正しく理解することにより、適切なタイミングで治療を始めることができます。
1期治療:乳歯と永久歯が混在する時期
1期治療は、6歳から12歳ごろの乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」に行われます。1期治療の主な目的は、あごの大きさや位置などバランスを整え、永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保することです。また、この時期は歯並びだけでなく、口呼吸や舌のクセなどの習癖の改善を同時に行うことで、より効果的な治療結果を得ることができます。
2期治療:永久歯が生えそろったあとの仕上げ
2期治療は、永久歯が生えそろう12歳以降に行います。2期治療の主な目的は、1期治療で整えた土台をもとに、理想的な歯並びやかみ合わせに仕上げていくことです。大人の矯正と同じ装置(ブラケット・ワイヤー、マウスピース型矯正装置など)を使用しながら、より精密で美しい歯並びを目指します。
乳歯があるうちから矯正治療を行う理由
お子様の歯並びが気になりつつも「まだ乳歯だから様子を見てもいいのでは?」と思われる保護者も少なくありません。しかし、乳歯があるうちから始める矯正治療(1期治療)には、この時期だからこそできる治療法や、将来を見据えた予防治療が可能です。
あごの成長を活かしてスペースを確保
1期治療の最大のメリットは、成長期のあごの発育を利用できることです。装置であごの幅を広げることで、永久歯が正しい位置に生えるスペースを確保できます。とくに、あごが小さい場合は永久歯が生えそろう前に治療を始めることで、将来的な歯並びの乱れを防ぎ、大人になってからの抜歯のリスクを減らすことができます。
将来の治療負担を軽減
乳歯のあるうちに治療を始めることで、永久歯が生えそろってからの矯正治療が不要になるケースがあります。また、2期治療(永久歯の矯正)が必要な場合でも、治療期間を短くできる可能性が高くなります。さらに、大人になってからの矯正治療では、抜歯や外科手術が必要になるケースもありますが、1期治療はこのような将来の治療の負担を軽減できるのもメリットです。
虫歯・歯周病のリスクを軽減
歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくい場所ができやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。早期の矯正治療で歯並びを整えることにより、子どもの時期からお口の中を清潔に保ちやすくなるほか、正しい歯磨き習慣が身につきます。その結果、大人になってからも歯の健康を維持しやすくなるでしょう。
心理的な負担(コンプレックス)がなくなる
歯並びの悪さは、子どもの心理面にも影響を与えることがあります。口元に自信が持てず、笑顔を見せるのを躊躇したり、人前で話すことを避けたりするなど、コミュニケーションに支障をきたしてしまうケースも実は少なくありません。早い段階で歯並びを改善することは、お子様の心理面の発達にも良い影響をもたらします。
1期治療の注意点
1期治療には様々なメリットがある一方で、次の点に注意が必要です。
治療期間が長くなる
1期治療から治療を始めると、2期治療を含めたトータルの治療期間が長くなる可能性があります。とくに、成長期は発育に応じた調整が必要なため、定期的な通院が欠かせません。
子どもの協力が不可欠
1期治療はお子様の協力が必要不可欠であり、装置の使用や通院のスケジュールを守ることが重要になります。そのため、治療を始めるまえに、ご家族全員で情報を共有し、お子様の理解を得ることが大切です。
当院で行う治療の期間・費用
当院では、患者様お一人おひとりに合わせた治療プランをご提案し、治療期間や費用についても丁寧にご説明いたしております。ご不明な点などございましたら、お気軽にお尋ねください。
治療期間について
1期治療は6歳から12歳までの混合歯列期に行い、1~3年程度の期間を要します。その後、永久歯が生えそろった段階で2期治療を開始します。2期治療の期間の目安は1~2年程度です。
※1期治療の改善具合によっては、2期治療が不要なケースもあります。
費用
○矯正治療が初めての方
・矯正相談:無料
・精密検査、資料採取:無料
・診断:3,300円(税込)
○治療費用
・1期治療(混合歯列期)
費用:110,000円~330,000円(税込)
毎月の処置料:3,3000円(税込)/月1回(税込)
・2期治療(永久歯列期)
費用:110,000円〜330,000円(税込)
毎月の処置料:3,300円(税込)/月1回(税込)
・大人の矯正
費用:660,000円〜715,000円(税込)
毎月の処置料:5,500円(税込)/月1回(税込)
○保定治療
動的治療終了後、歯の位置を安定させるための装置を作製します。通院頻度は徐々に減っていきますが、数年の経過観察が必要です
保定装置料金:22,000円(税込)<上下顎>
保定検診:無料(平均3か月に1回)(税込)
まとめ
子どもの矯正治療は大人の治療にはない、成長期ならではのメリットがあります。治療は長期にわたりますが、お子様の将来の健康と笑顔を守る大切な投資になることは間違いありません。不安な点や疑問点などございましたら、まずは無料相談にてお気軽にご相談ください。