子どもの矯正は、ただ歯並びを整えるだけではありません。
幼少期から適切な治療を行うことで、将来の健康なかみ合わせや顔の成長にも良い影響を与えることができます。
子どもは成長の途中にあるため、大人の矯正と違い、顎の発育を活かした治療が可能です。
また、小さいうちから歯並びを気にかけることで、コンプレックスを抱えることなく、自信を持って笑顔を見せられるようになります。
子どもにとって矯正治療は初めての経験であり、慣れない装置や通院に不安を感じることもあるでしょう。しかし、その過程を支えるのは家族の存在です。
お子さまが前向きな気持ちで治療に取り組めるよう、私たちはしっかりとサポートいたします。
「うちの子はまだ矯正を始めるタイミングではないかも…」そんな不安がある方こそ、一度ご相談ください。
今後の成長や歯の変化を見据えながら、最適な矯正プランをご提案いたします。お子さまの未来の笑顔のために、一緒に歩んでいきましょう。
いつ頃治療を始めるのが
いい?

子どもの矯正治療を始めるタイミングは、成長過程において重要なポイントのひとつです。一般的に、顎の発育が活発な6〜14歳の間に矯正を始めると、歯並びや顎のバランスをよりスムーズに調整できるといわれています。
特に6歳頃になると、乳歯から永久歯への生え変わりが進み、6歳臼歯(第一大臼歯)が生えてくる時期に差し掛かります。このタイミングで矯正歯科を受診すると、顎の成長を活かした矯正が可能となり、抜歯を避けながら理想的な歯並びを目指せる可能性が高まります。
ただし、小児矯正は長期的な観察が必要であり、永久歯が揃うまで経過を見ながら調整を行うケースも少なくありません。お子さんの成長や歯の状態に合わせた治療計画を立てるためにも、早めの相談がおすすめです。まずは専門医の診察を受け、お子さんに合った矯正の開始時期を見極めるのが良いでしょう。
時期によって違う
2つの治療
子どもの矯正治療は、大きく 「第一期治療」 と 「第二期治療」 の2つの段階に分かれます。それぞれの時期で目的が異なり、お子さまの成長を考慮しながら最適な方法を選んでいきます。
第1期治療(早期治療)
第1期治療は、 乳歯と永久歯が混ざっている時期(6~12歳頃) に行われる矯正治療です。この段階では、顎の成長を利用しながら 歯が正しく並ぶための環境づくり を行います。例えば、歯がきれいに並ぶスペースを確保したり、噛み合わせのバランスを整えたりすることで、将来の矯正をスムーズに進められるようになります。
この時期に治療を始めることで、 抜歯の可能性を減らしたり、より自然に歯が並ぶよう導くことができる というメリットがあります。すべての子どもが必要なわけではありませんが、早い段階でのチェックが重要です。
第2期治療(本格治療)
第2期治療は、 永久歯が生えそろう頃に行う本格的な矯正治療です。ワイヤー矯正を使用し、 歯の位置をきちんと整え、理想的な歯並びと噛み合わせにする ことが目的です。
第1期治療をしていた場合、顎の成長が適切に誘導されているため、よりスムーズに進むことが多くなります。一方で、第一期治療を行っていない場合でも、この時期から矯正を始めることは十分可能です。
お子さまにこんな様子はありませんか?
普段の生活の中でお子様のこんな行動、気になったことはありませんか?下記項目に当てはまることがあれば、今が適切な対応のタイミングかもしれません。
- 永久歯が生えてくるスペースが足りないように見える
- 口がいつもぽかんと開いている
- 食事中、うまく噛めずに飲み込むのに苦労している様子がある
- 転んだりぶつかったりすると、前歯によく当たってしまう
- 歯がなかなか生えてこず、長い間空いている場所がある
子どもの歯並びが悪くなる主な原因
子どもの歯並びは、成長過程のさまざまな要因によって影響を受けます。例えば以下のような理由で歯並びが乱れてしまうことがあります。
指しゃぶりや舌の癖
長期間の指しゃぶりや、舌で前歯を押す癖があると、歯並びに影響を及ぼすことがあります。例えば、指しゃぶりが続くと前歯が前方に傾き、「出っ歯」の原因になることがあります。
乳歯の早すぎる喪失
乳歯は永久歯の生えるスペースを確保する大切な役割を担っています。しかし、虫歯や外傷で乳歯が早く抜けてしまうと、永久歯が正しい位置に生えることが難しくなり、歯並びの乱れにつながることがあります。
口呼吸の習慣
鼻ではなく口で呼吸する習慣が続くと、舌の位置が本来の正しい位置にならず、歯並びや顎の形に影響を与えることがあります。気付いたらお子さまのお口がポカンと開いていることはありませんか?口が開いたままだと、顎の発育にも関係してくるため、注意が必要です。
遺伝的要因
歯並びには遺伝的要素が関与しており、一般的には約30%が遺伝に依存すると言われています。
親が出っ歯や受け口の場合、子どもにも同じ特徴が現れる可能性が高まります。
歯の数や形状も遺伝による影響を受けることがありますが、遺伝だけが全てを決定するわけではありません。
顎の発育バランスの乱れ
子どもの顎は成長とともに大きくなりますが、そのバランスが崩れると、歯がきれいに並ぶスペースが足りなくなることがあります。特に、顎が小さいと歯が重なったり、逆に大きすぎるとすきっ歯になったりすることがあります。