歯並びが悪くなる原因
日常生活の中には、気づかないうちに歯並びに悪影響を与えてしまう多くの要因が潜んでいます。
歯並びが変わってしまう可能性のある5つの代表的な要因を解説します。
遺伝的要因
歯並びには遺伝的要素が関与しており、一般的には約30%が遺伝に依存すると言われています。
親が出っ歯や受け口の場合、子どもにも同じ特徴が現れる可能性が高まります。
歯の数や形状も遺伝による影響を受けることがありますが、遺伝だけが全てを決定するわけではありません。
残りの約70%は、生活習慣や癖、食生活などの後天的要因が大きく関与しています。
歯ぎしり
例えば、ストレスが原因で無意識に行う歯ぎしりは、特に前歯に大きな負担をかけ、歯並びに影響を及ぼすことがあります。
上の前歯が下の前歯に強く当たることで、上の歯が外側に、下の歯が内側に押し出され、結果的に歯並びが乱れる可能性もあります。このため、噛み合わせの不均衡や顎関節の不調を引き起こすことがあります。
片方の歯だけで食べ物を噛む習慣がある
食事の際に片側の歯だけで噛む習慣は、片側噛合と呼ばれ、歯並びに大きな影響を与える可能性があります。これは、使われる歯に過度な負担をかけ、歯の摩耗や顎の成長に偏りを生じさせます。
片側のみで噛むことで、顔の輪郭が歪む原因となるほか、顎関節症や頭痛、肩こりなど全身の不調を引き起こすこともあります。
健康な歯並びと全身の健康を維持するためには、両側の歯をバランスよく使うことが重要です。
歯周病の影響
歯周病は歯を支える骨を破壊し、歯の安定性を損なうため、歯並びの悪化を引き起こします。進行すると歯が抜け落ちることもあるため、歯周病の予防と適切な口腔ケアは健康な歯並びを保つために欠かせません。
歯並びの変化や違和感を感じたら、早めに歯科医師に相談することが重要です。
加齢による歯並びの変化
年齢を重ねると、歯は自然に前方へ移動する傾向があります。これは、歯槽骨の吸収や歯の摩耗によるもので、特に前歯の重なりや突出が目立つようになります。加齢に伴う顎の筋力低下も歯並びに影響し、咬合圧が保てず、歯が移動しやすくなります。